【不定期連載】シベリウスと伊福部昭の作風、そしてラウダ・コンチェルタータ 22
私が不勉強なうちに、伊福部先生の研究も進んでおりました! 神部智さんと同じく2015年出版の柴橋伴夫さんの著作「生の岸辺 伊福部昭の風景」からです。 (すいません。まだ読んでる途中なのですが…) この本の特徴は、とにかく伊福部先生の生活された場所に行くというところです。 最初は因幡国 鳥取国府町の宮宇部神社訪問のお話から始……(続きを読む)
私が不勉強なうちに、伊福部先生の研究も進んでおりました! 神部智さんと同じく2015年出版の柴橋伴夫さんの著作「生の岸辺 伊福部昭の風景」からです。 (すいません。まだ読んでる途中なのですが…) この本の特徴は、とにかく伊福部先生の生活された場所に行くというところです。 最初は因幡国 鳥取国府町の宮宇部神社訪問のお話から始……(続きを読む)
間髪いれず伊福部先生のお言葉です。 木部与巴仁さんの名著「伊福部昭の音楽史」からです。 「日本、日本とこだわっているわけではなく、自分の感性に正直に作曲したいのです。しかし血液が日本のものでできている以上、自己の感性に正直であれば、どうしても民族的になると思いますよ。 ~中略~ まだお前でないところのお前。これに向かって語りか……(続きを読む)
少し間が空いてしまったうちに、アイノラ交響楽団の次回演奏会へ向けた音出しが始まりました。 シベリウス生誕150周年の年、2015年に出版された神部智さんの著書「シベリウスの交響詩とその時代」の中にこれぞシベリウスと伊福部先生の共通項!と思われる記述を発見いたしましたのでご紹介いたします。ありがとう横浜市立図書館! 1896年1……(続きを読む)
ヴァイオリンとの関わり編。 伊福部先生はと申しますと… 伊福部昭綴るII-伊福部昭 論文・随筆集ー伊福部昭著、小林淳編からのエピソードです。 江口隆哉さんとの対談からの引用です。 [伊福部] まあ、学生時代、北大のオーケストラでやったりなんだりはしてましたけどね。 [江口] ははあ、そうですか。 [伊福部] で……(続きを読む)
8月も終わりですねえ。 さて年表作戦は少し横においておきまして、シベリウスと伊福部先生のもうひとつの共通点である、ヴァイオリンとのかかわりを少し。 共通点とは言いつつも、お二人の取り組み方は少し違ったようです。 まずはわれらがシベリウスから行きましょう。 H・I・ランピラの名著「シベリウスの生涯」の稲垣美晴さん翻訳からの引用で……(続きを読む)
今日は山本 勲に代わって、Webサイト&SNS周りの中の人(アイノラ交響楽団 トランペット奏者)がお送りします。 私のトランペットの先生は、元 東京フィルハーモニー交響楽団のトランペット奏者でした。 正確には、新星日本交響楽団のトランペット奏者で、楽団の合併により東京フィルハーモニー交響楽団へ移籍したカタチになっています。 ……(続きを読む)
先日、大学生に混ざり、安倍圭子さんにレッスンをつけていただきました。 もう何もかもが音楽そのものですね。 爪の垢の匂いくらいは頂いたと信じ、進んでまいります。 といった事で、本稿も少し視点を変えてみようと、シベリウスと伊福部先生の年表を並べてみました。 なんとそこにも大きな共通点があったのです! シベリウスは、1865年……(続きを読む)
頑なに唄える音楽を堅持したお二人の精神的共通項編その3 ラウダ執筆にまつわる伊福部先生のお言葉です。 「ラウダ・コンチェルタータ」の時は、これはもう、ちょこちょこやるだけでは駄目だというので、オーケストラのゆるやかな節と、マリムバのリズミックな音を拮抗させて創りました。この曲が初演されたときは、「リトミカ・オスティナータ」から二十年近……(続きを読む)
頑なに唄える音楽を堅持した、シベリウスと伊福部昭の「精神的共通項」編 伊福部先生のお言葉その3です。 「日本、日本とこだわっているわけではなく、自分の感性に正直に作曲したいのです。しかし血液が日本のものでできている以上、自己の感性に正直であれば、どうしても民族的になると思いますよ。~中略~ まだお前でないところのお前。これに向かっ……(続きを読む)
伊福部先生のお言葉です。日本の近代作曲作品について。 「ねらいが「憧れ」なんですね。憧れで集めてきた「根なし草」のようなものを寄せ集めたのが、今の日本の近代文化の根底を成しているものだと思う。自発的なものじゃなくて憧れ。高山へ行ってきて「この植物いいな」と採ってきて自宅の庭に植えるのと同じような。枯れるに決まってるんです。」(199……(続きを読む)
お知らせ以外のオーケストラの日々の様子や、豆知識などをお伝えしていきます。