【不定期連載】シベリウスと伊福部昭の作風、そしてラウダ・コンチェルタータ 19

2017年08月28日

ヴァイオリンとの関わり編。
伊福部先生はと申しますと…

伊福部昭綴るII-伊福部昭 論文・随筆集ー伊福部昭著、小林淳編からのエピソードです。
江口隆哉さんとの対談からの引用です。

[伊福部] まあ、学生時代、北大のオーケストラでやったりなんだりはしてましたけどね。

[江口] ははあ、そうですか。

[伊福部] でも、それは書くのでなくて演奏の方で…。ヴァイオリンはトップを弾いていたんです。割合上手いですよ。(笑)

[江口] そうですか。それはスゴイ。(笑)

[伊福部] 上手かったですけれど、嫁さん貰った日からやめちゃったんです。何となく。ピアノなんかですと弾きやすいんですけれど、ヴァイオリンなんて楽器は、ヤニをつけて、ドッコイショと弾かないとなんないもんですからね。何となく仰山で、今日もやめ、明日もやめてる間に、カッコウつかなくなって…(笑)……。楽器は今でも持ってますが。

いやあ粋ですね。なんと肩の力の抜けたお言葉でしょうか!
伊福部先生は、職業音楽家を目指さなかったのですね。
北大農学部在籍のときに書いた「日本狂詩曲」がチェレプニン賞一等受賞。
それは21才のとき。われらがシベリウスの出世作クッレルヴォは27才、ベルリン音楽留学ののちのこと。

嗚呼、どちらもすばらしいことですね!

山本 勲
(次回へ続く)

伊福部昭綴る―伊福部昭論文・随筆集

新品価格
¥1,728から
(2017/11/15 11:25時点)

伊福部昭綴る〈2〉―伊福部昭 論文・随筆集

新品価格
¥1,728から
(2017/11/15 11:26時点)

伊福部昭 有馬礼子

新品価格
¥2,218から
(2017/11/15 11:26時点)



▼コメントをどうぞ

不正なコメント投稿を防止するため、お寄せいただいたコメントは管理者に送られ内容を確認させていただいた後に表示されます。
誠に恐れ入りますが、コメントの表示までしばらくお待ちください。


【ブログ】

お知らせ以外のオーケストラの日々の様子や、豆知識などをお伝えしていきます。


△ページの先頭へ