【不定期連載】シベリウスと伊福部昭の作風、そしてラウダ・コンチェルタータ 16
頑なに唄える音楽を堅持したお二人の精神的共通項編その3 ラウダ執筆にまつわる伊福部先生のお言葉です。 「ラウダ・コンチェルタータ」の時は、これはもう、ちょこちょこやるだけでは駄目だというので、オーケストラのゆるやかな節と、マリムバのリズミックな音を拮抗させて創りました。この曲が初演されたときは、「リトミカ・オスティナータ」から二十年近……(続きを読む)
頑なに唄える音楽を堅持したお二人の精神的共通項編その3 ラウダ執筆にまつわる伊福部先生のお言葉です。 「ラウダ・コンチェルタータ」の時は、これはもう、ちょこちょこやるだけでは駄目だというので、オーケストラのゆるやかな節と、マリムバのリズミックな音を拮抗させて創りました。この曲が初演されたときは、「リトミカ・オスティナータ」から二十年近……(続きを読む)
頑なに唄える音楽を堅持した、シベリウスと伊福部昭の「精神的共通項」編 伊福部先生のお言葉その3です。 「日本、日本とこだわっているわけではなく、自分の感性に正直に作曲したいのです。しかし血液が日本のものでできている以上、自己の感性に正直であれば、どうしても民族的になると思いますよ。~中略~ まだお前でないところのお前。これに向かっ……(続きを読む)
伊福部先生のお言葉です。日本の近代作曲作品について。 「ねらいが「憧れ」なんですね。憧れで集めてきた「根なし草」のようなものを寄せ集めたのが、今の日本の近代文化の根底を成しているものだと思う。自発的なものじゃなくて憧れ。高山へ行ってきて「この植物いいな」と採ってきて自宅の庭に植えるのと同じような。枯れるに決まってるんです。」(199……(続きを読む)
前回に引き続き、連載小説風記事 第2弾です。 上京後は東京音楽学校(現在の東京藝術大学)の作曲課講師に就任。 1953年には名著「管弦楽法」を出版。 さらには日本が誇る特撮怪獣映画「ゴジラ」を含む数々の映画音楽や「シンフォニア・タプカーラ」、本日の「ラウダ・コンチェルタータ」などに代表される数々の絶対音楽の傑作を書かれました。 ま……(続きを読む)
さて、伊福部先生のお人柄エピソード編に移って参りましょう。 先生が注目されるきっかけとなった「チェレプニン賞」ってなに?この辺りも「伊福部昭の音楽史」に教えていただきました。 賞を創設したアレキサンドル・チェレプニンは、ロシア貴族出身の作曲家でありピアニストでした。 奇特な方で、日本人を対象とした作曲コンクールを、自ら主催されました……(続きを読む)
1983年2月10日「伊福部昭 協奏四題」と題された、井上道義指揮、東京交響楽団の演奏会のプログラムにも、伊福部先生の楽曲解説がありました。こちらも引用させていただきます。 ラウダ・コンチェルタータとは、司伴楽風な頌歌と言う程の意ですが、この作品では、マリンバとオーケストラとの協奏の形がとられています。ゆるやかな頌歌風な楽想は主とし……(続きを読む)
次は初演の記録です。 「ラウダ.コンチェルタータ」を伊福部から受け取った池田(新星日響スタッフ)は、これを新星日響創立十周年記念の曲とする。初演は1979年9月12日、指揮は山田一雄、マリンバは安倍圭子、オーケストラは三管編成である。 プログラム「SUBSCRIPTION CONCERT No.36」に池田が文章を載せている。 ……(続きを読む)
ちなみに家にはクッレルヴォは3枚しかありません。 やはりラウダのほうがメジャーなのでは? クリックで拡大表示 山本 勲 (次回へ続く) 【送料無料】 Sibelius シベリウス / シベリウス: クレルヴォ交響曲、フィンランディア(合唱付)、コルテカンガス: 『移住者たち』 オスモ・ヴァンスカ & ミネソタ……(続きを読む)
といった事で間髪入れずにディスコグラフィーです。 現在入手可能と思われる5枚です。 説明の下にある商品リンクからCDを購入することもできます。 クリックで拡大表示 まずはこちら 伊福部昭交響作品集(fontecFOCD2512) 安倍圭子/山田一雄/新星日本交響楽団 言わずと知れた初演メンバーの超熱演ライ……(続きを読む)
さあみなさま、そろそろ「ラウダ・コンチェルタータ」を聴いてみようかという気分になってきた頃ではないでしょうか? といった事で、文字で聴く「ラウダ・コンチェルタータ」をお送り致します。 こちらは、水星交響楽団のプログラムに掲載した拙文からの抜粋となります。 曲は途切れのない単一楽章。「神話的に」と書かれた弦楽器の息の長ーい憂愁のメ……(続きを読む)
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