第19回定期演奏会のコンセプト

大地の誕生とフィンランドの旅立ち

 

フィンランドの叙事詩「カレヴァラ」を題材に、母となった自然の娘が天地を創造する様を描いたソプラノと管弦楽のための「ルオンノタル」(1913年作曲)は、わずか10分ほどの短さの中に壮大な世界を織り込んだシベリウス(1865-1957)の知られざる傑作です。シベリウスは「カレヴァラ」など民族的な題材を作曲に用いる一方で、純音楽的な交響曲の創作にも傾注し、7つの独創的な作品が生まれました。その処女作である交響曲第1番ホ短調(1899年作曲)は、その清新な作風で、発表直後から人々を魅了し、今日まで演奏され続けています。その普及にあたって大きな功績を残したのが、フィンランドの指揮者カヤヌス(1856-1933)でした。彼は生涯に渡りシベリウスの演奏に尽力しましたが、作曲家としても著名だったカヤヌスは、新しい芸術を模索していた若き日のシベリウスに刺激を与える存在でもありました。

第19回定期演奏会では、「大地の誕生とフィンランドの旅立ち」と題して、シベリウスの「ルオンノタル」、交響曲第1番というジャンルの異なる2つの作品と、カヤヌスの「フィンランド狂詩曲第1番」(1881年作曲)を演奏することで、彼らのフィンランド音楽の創造の道をたどります。またショスタコーヴィチ(1906-1975)が編曲したソプラノとテノール、小オーケストラによる「7つのフィンランド民謡」(1939年作曲)を取り上げ、「ルオンノタル」に連なるフィンランドの歌の魅力にも迫ります。フィンランド音楽の自立と発展を目指したカヤヌスとシベリウスの2つの「第1番」、大地の誕生を描いた「ルオンノタル」、そしてフィンランドの歌のルーツに迫る「7つのフィンランド民謡」。歌とオーケストラによる想像力溢れる世界をお楽しみいただければ幸いです。

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